こんにちは!
福島県で活動しているポケモンカードチーム、「チームぞうさん」所属の「いば」と申します!


ご縁あって2024年9月22、9月23日に開催される「チャンピオンズリーグ2025東京」の環境予想記事を書かせていただくこととなりました。

環境の確認と大会当日の大まかな分布予想

さて、この記事を書いている2024年9月中旬は、

<<ニンフィアex>><<ソウブレイズex>>のスターターデッキ、

強化拡張パック「楽園ドラゴーナ」が発売した直後で、ちょうど2025年のシティリーグシーズン1が始まった時期です。


直近のシティリーグの結果を見てみます。

同じカードプールであれば突如話題となる新デッキが誕生してシェアが広がった場合を除いて、直近のシティリーグの環境が大型大会本番と大きく変わることはないと踏んで問題ないでしょう。

ここで使用率の高いデッキの特性・採用カードのトレンドや傾向を抑えます。

<<タケルライコex>>

参考デッキ 9/14 宝島多治見店 準優勝

<<ラティアスex>>の登場で従来の平均的な構築から<<いれかえカート>>の枠を1つ譲ってボールがポケモンを逃がせる札になっています。

これにより序盤に攻撃できない際、サイドを1枚しか取られないポケモンをバトル場に置いて待ちのターンを作りやすくなりました。
あと注目すべきは最近流行りの<<ジャッジマン>>が採用されていますね。

また、このデッキには採用されていませんが<<チヲハウハネ>>が採用されて<<キチキギスex>>をサイドを1枚しか取られないアタッカーで処理できるような構築も見かけます。

○<<タケルライコex>>の強い点
・たねポケモンで戦うデッキなので再現性が高い
後攻1ターン目から攻撃することが可能
青天井火力
・<<リザードンex>>に対しては<<オーガポンみどりのめんex>>を使ってエネルギーを節約しながら戦える

・<<タケルライコex>>のHPは240であり、さらに<<勇気のおまもり>>によってHP290となるため、高耐久でサイドを取られないターンを作り得ることが可能


・<<オーリム博士の気迫>>でエネルギー加速をしたり<<ナンジャモ>>で手札干渉をしながら、グッズ<<プライムキャッチャー>>や<<ポケモンキャッチャー>>により相手のベンチポケモンを狙うことができる

○<<タケルライコex>>の弱い点
・サイドを2枚取られるポケモンをたくさん展開して戦うため、先に<<タケルライコex>>で攻めることができないと脆い
・サイドを1枚しか取られないポケモンで盤面を作られると、相手の方が先にサイドを6枚取り切れてしまう可能性が高い
・<<ナンジャモ>>や<<ジャッジマン>>等の手札干渉やベンチ狙撃などの搦手が他のデッキに比べて強力ではない

<<リザードンex>>

参考デッキ 9/14 バトスタ松本パルコ店 優勝

WCS世界大会頃から流行ってきた<<ヒトカゲ>>や<<リザードンex>>、<<マナフィ>>を削ることでデッキ採用枠のスペース捻出がされています。
最近のトレンドは捻出したスペースを<<ネジキ>>などに割くことでデッキの可動域を広げる構築のようです。


また、このデッキタイプはエーススペックが<<アンフェアスタンプ>>、<<プライムキャッチャー>>、<<ヒーローマント>>、<<マキシマムベルト>>のどれも強力で、

実際に試合で使われるまでどのカードが採用されているか予想しきれない点も非常に強力です。

○<<リザードンex>>の強い点
・<<リザードンex>>の特性「れんごくしはい」により、<<リザードンex>>に進化さえできればエネルギーを補完することでアタッカーを用意できるので、

中盤以降<<ピジョットex>>の特性「マッハサーチ」や<<キチキギスex>>の特性「さかてにとる」で潤った妨害カードや特性「カーストボム」をもつ<<ヨノワール>>ラインを使って、

ゲームコントロールの主導権を握りやすい

・「カースドボム」や<<ブライア>>を使って器用にリーサルを組むことができる

・手札干渉から<<かがやくリザードン>>を押し付けたり<<リザードンex>>の高耐久を押し付けたりと終盤に粘る筋が豊富

○<<リザードンex>>の弱い点
・2進化のデッキであるかつ、安定性と関係しないカードも多く入っているデッキなのである程度序盤の手札の強さが要求される
・<<ロトムV>>や<<キチキギスex>>をベンチに出しながら戦うので、相手への手札干渉が通らなかったら<<ボスの指令>>などでそれらを呼ばれて負けてしまうことがある

<<ドラパルトex>>

参考デッキ 9/14 トレカショップKCC 準優勝

最近は<<ネイティオ>>と組み合わせた構築より<<ピジョットex>>と組み合わせた構築の方がメジャーな印象です。

<<カウンターキャッチャー>>3枚を強く使って終盤にサイドを一気に取る動きを通しやすくしていますね。

<<ヨノワール>>ライン、<<ポケモンリーグ本部>>の採用もこちらのデッキリストでは特徴的です。

○<<ドラパルトex>>の強い点
弱点なしHP320の高耐久

・サイドを取り進めずに、終盤から複数枚サイドを取ることで「さかてにとる」を発動させなかったり、<<ナンジャモ>>を強く使って戦うことができる
<<リザードンex>>にデッキ相性で優勢に立つことができるという点が、現環境では貴重である

○<<ドラパルトex>>の弱い点
・2進化のデッキで尚且つ攻撃に必要なエネルギー要求の高さや<<きらめく結晶>>を手間をかけて供給する必要があるため攻撃するまでに時間がかかってしまう場合がある

・1回の攻撃で与えることができるダメージが、基本的には<<ドラパルトex>>のワザ「ファントムダイブ」200ダメージのため、

瞬時にサイドを取る力が弱めであったり、不意の相手の回復手段でサイドプランが狂ってしまうことがある
・アタッカーが基本的には<<ドラパルトex>>のみなのでエネルギーと進化を供給し続けられていないと攻撃できないターンができてしまうことがある

<<ルギアVSTAR>>

参考デッキ 9/14 竜のしっぽ大阪梅田店 優勝

<<チラーミィ>>が4枚採用されて流行りの「カースドボム」で盤面から<<チラチーノ>>ラインが消滅しづらくなっています。

今の環境では2ターン目に<<ルギアVSTAR>>の特性「アッセンブルスター」で<<アーケオス>>を2体出すことができれば有利が取れているといっていいと思います。

直近のシティリーグでの優勝数も多く、マークが外れてきたところでしぶとく結果を残し続けている印象です。

○<<ルギアVSTAR>>の強い点
青天井火力
・サイド複数枚取り
・<<ルギアVSTAR>>がHP280の高耐久でありながら、ワザ「ストームダイブ」によってHP220ラインまでのポケモンであれば1回の攻撃できぜつさせることができる高スタッツ
・<<レガシーエネルギー>>による奇数サイドの押し付け

・<<キチキギスex>>、<<ギフトエネルギー>>によって手札の枚数を増やし続けることが可能

○<<ルギアVSTAR>>の弱い点
安定性が低めな割に2ターン目に攻撃し始められないと、順当に試合を進めている他の環境デッキに勝つのが困難である点

<<サーナイトex>>

参考デッキ 9/14 BOOKOFF町田中央通り店 準優勝

<<ミミッキュ>>の採用で他の2進化軸に対して<<ワザマシンデヴォリューション>>プランを通しやすくなっているのが特徴的です。

盤面が完成した時は、さながら強化版<<ドラパルトex>>。
終盤は耐えてよし・相手ポケモンをバトル場に縛ってベンチ狙撃してよし・サイド複数枚取りしてよしの器用すぎる動きが可能です。

○<<サーナイトex>>の強い点
・盤面が完成してからのできることの最大値環境デッキの中でも最強格で、ベンチ狙撃、ベンチ呼び、手札干渉、ダメカンばらまきが同じターンにできる
・サイドを2枚取られるポケモンが高耐久の<<サーナイトex>>のみなのでロングゲームに持ち込んでしぶとく戦うことができる

・<<マシマシラ>>の特性「アドレナブレイン」で後からサイドを取ることによって「さかてにとる」の発動を抑制したり<<ナンジャモ>>を強く使って逆転を狙うことができる

○<<サーナイトex>>の弱い点
・最初の手札で立ち上がるために必要な札が揃っていない場合、テンポロスをして勝ち切れない試合がそこそこある
・<<サーナイトex>>が<<リザードンex>>に弱点を突かれるので、<<リザードンex>>対面では高耐久を活かせない
・<<キルリア>>ラインが並ばない時や、<<キルリア>>が相手の攻撃によって数が減ってしまった時に、そのターンの要求が満たせずテンポロスをしてしまうことがある

大会形式、デッキの性質を考慮して使用デッキの絞込み

今回の大会形式はDAY1で7回戦、DAY2で8回戦+本戦です。
DAY1を突破するには5勝2敗以上、DAY2でトーナメントに上がるためのボーダーは13勝2敗と予想されます。

予選だけでも計15戦して、そのうちの殆どの試合を強者達を相手に勝たなくてはなりません。
この対戦数・必要な勝利数を考慮するとデッキ選択をする上でいくつか重視したい点が出てきます。

①計15回もジャンケンをして先攻後攻を決めるので、先攻後攻どちらでも強い動きのあるデッキ、あるいはジャンケンで勝った際に後攻を選ぶデッキ

<<リザードンex>>、<<ドラパルトex>>、<<サーナイトex>>などの2進化デッキは先攻を取るのがセオリーとされていますが、

先攻での展開が弱く結果的にテンポロスをして負けてしまうパターンも多くあり、むしろ後攻からサポートを使って手堅く動けるパターンもあるので一長一短。
<<タケルライコex>>は後攻から攻撃できることも多くあり、この条件を満たしていそうです。

②事故らなくても負けてしまう場合があるのに、事故って負けたという試合をする訳にはいかないので序盤の動きに安定感があるデッキ

2進化のデッキはゲームの軌道に乗るまでの要求カードが多い分、たねポケモン主体のデッキよりも安定性に欠けるというのは見過ごせない点です。
2進化デッキを大型大会に持ち込むデメリットとして一番大きいのがこの点であると思っています。
対戦数を重ねれば重ねるほど、最初の手札が弱く何もできずに負けてしまう試合を引く可能性が出てきます。
トーナメントに上がるまでに2回までしか負けられない都合上安定感に定評のあるデッキタイプを選びたいという気持ちです。

③大きく不利を取る対面がなく、やや不利の対面に対しても戦い方や運の傾き次第でチャンスを作れるデッキ

この条件は使用率上位のどのデッキも満たしていると考えています。
今の環境はどのデッキを使っても圧倒的不利マッチが殆どなく、1戦1戦で見たら腕の勝負になる試合が多くてやり甲斐があるなぁと思っています。

以上の点を考慮して、個人的にオススメのデッキは・・・

<<ヨノワール>>+<<パルキアVSTAR>>です!

<<ヨノワール>>+<<パルキアVSTAR>>の強い点
・「カースドボム」+<<かがやくゲッコウガ>>のワザ「げっこうしゅりけん」での盤面崩壊性能→盤面を崩してエクストラターンを得てからは<<ミュウex>>の特性「リスタート」と、「さかてにとる」を駆使して相手の逆転の目を塞いで逃げ切る動き

・盤面干渉と手札干渉を同時に行い相手の動きを制限する妨害性能
序盤の要求が少なめなので盤面の再現性がそこそこ高い
・メジャーなデッキではないため、戦い慣れしておらず、相手が十分にプレイのパフォーマンスを発揮できない場合がある

<<ヨノワール>>+<<パルキアVSTAR>>の弱い点
・<<パルキアVSTAR>>のワザ「あくうのうねり」のダメージが不安定であり、

相手のベンチの絞り方によっては、相手のポケモンをきぜつさせるために自らの「カースドボム」が要求されて、不都合なサイドレースをする場合がある
・1体しか置けなかった<<パルキアV>>が序盤にきぜつさせられて盤面から消えてしまうと、明確に1ターンテンポロスしてしまう


あまり使用率の高いデッキではありませんが2進化デッキに対して大きく有利を取れて勝利数を稼ぐことができ、<<タケルライコex>>に対してはどちらが先に2-2-2進行でサイドを取り切れるかの互角の勝負に持ち込めます。
また、大会の性質上やや苦手対面の<<ルギアVSTAR>>が多くないと予想しての選択です。
自分がもしこの大会に出場できていたらこのデッキを使っていたことでしょう。

最後に

ここまで読んでいただきありがとうございました!
既存のデッキが勝ち上がるのか、はたまた<<ブリジュラスex>>など新勢力のデッキが活躍するのか。


個人的には大型大会で初めて明るみになるデッキタイプが出てきた時「その手があったかぁ…」と感銘を受けるのが好きなので毎度楽しみにしています。
環境で暴れるポテンシャルがありながらプールの中で組める基盤なのに見つかってないデッキがあるかもしれないというのは、夢が広がりますよね。

それでは、よきポケカライフを!

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